アルメリマールを目指して。

メノルカ島マオンに来て、やっと久しぶりにWiFiのカフェに巡り合えました。
とはいえ、オーバーナイトを繰り返している帰路なので、リアルタイムUPはもう諦めましたが。

久しぶりに聞いたスペイン語は、懐かしくて。
そして、細かいところまで会話ができることに、じーん。
やっぱり、イタリア語は大まかしか喋れないし、ギリシャ語にいたってはちんぷんかんぷんで、深い話ができませんでした。
必死で旅していた時は気づかなかったけれど、それはかなりストレスだったのかも。
挨拶代わりにジョークを交しあい、お勧めメニューや作り方を聞きながら食べるレストランでのひと時の、なんて楽しいことっ。
投げかけられた言葉に求められてる言葉を返せたり、気持ちを言い残しなく伝えられることの、なんて幸せなことっ。
欲しかった料理本がないって言われて、明日出航だけどどうしても欲しいのに残念だって言ったら、「昼休みの間に隣町の問屋に探しに行ってみて、もしあったら届けてあげるから船着場で待ち合わせしましょう。いずれにしても電話するわ」なんてことで、まんまと手に入れられた幸せ。
イエスやノーだけじゃなく、言葉でごり押し出来ると、随分思い通りになることが多いのがラテン圏なんですよね。
つまり言葉が出来ないと、お金ばかり取られて、思い通りに事が進まない(苦笑)

そして、メノルカ島のお料理の美味しさと値段、そのコストパフォーマンスのなんてすばらしいことっ。
イタリアの物価の高さを改めて考えてしまいました。


こんなにスペインのこと、愛してたの?私って、びっくりするくらい感動しまくった数日(爆)
スペインは素敵な国なのかもしれない・・・と、長いこと住んでると忘れる感覚を改めて考えたり(笑)
でも確かに、住むには案外いい国かもしれない、なんて真面目に分析したりして。
ま、メノルカ島が特にいいんだと思うのですけどね(北部は南部に比べて料理も凝ってるし、文化度も高いのだ)。

マオンライフを大いに満喫して、4日後にマジョルカ島に向けて出航しました。
とりあえず行ける所まで。
コロンの港に燃料補給で立ち寄ったら、珍しく警察がきて色々申告させられました。
船の上だとニュースに疎くなるのですが、ちょうど同じ頃、ETA(バスク解放戦線)のテロがあって、マジョルカ島の港で人が亡くなったらしく(汗)
ま、それでもコロンは燃料にしろ買出しにしろ便利な港で、案外好きです。
その上、ごま油が手に入ったのでホクホクっ。

ギリシャ以降ごま油危機に直面していたKUMA号。
食通の国イタリアならスーパーに売ってるだろうと期待したのに巡り合えず、スペインなんかじゃ手に入らないと半ば諦めていたわけで(苦笑)
恐れ入ったぞ、スペイン。
いや、メノルカ島マジョルカ島が食通でお洒落でインターナショナルだからかも(スペイン本土とかなり違って、もっと素敵なのです)

もう、麦茶も緑茶もなーんにもなくなって水だけの毎日を過ごしてる、われら。
味噌もなくなり、梅干もわさびも底をつき、日本食のほとんどない目下。
あと一食分のカレールーだけ、何かが起こった時に心を奮い立たせるソウルフードとして大切にとってある状態(爆)
そこに、このごま油!!
4回は冷やし中華が作れるじゃないのっ!(号泣)
麺はもちろんスパゲッティですけど(でも、中華麺で作るのとは違う旨さがある・・・気がする 苦笑)


そうそう、帰路についてから、くうま君の話題に触れてませんでしたね。
くうま君は、黙々と新しい遊びを考えては遊んでおりました。
例えば、ピスタッチオの殻。
中身をそっと取り出した「開いた殻」は、親指と人差し指でぎゅーっとつぶしにかかると、弾かれて飛ぶことを発見。
コップに上手に入れるゲームにひとしきり熱中してました。

ぽん菓子砂糖なしを固めた「ライスクラッカー」がダイエット食品としてスペインで売られているのですが。
ひまわりやカボチャの種に10円50円100円と書いたお金を作り。
甘い味噌を塗ったり、ソースを塗ったりしては売り歩く「ソースせんべい屋さんごっこ」もブームでした(笑)

メノルカ島で買ったひょうたんを、水筒にしようと、切ったり削ったり種を取り出したりして熱中してたり。

日中なら、くうまにオートパイロット(自動操縦)の見張りを任せることもしばしば。
パパがお昼寝中で、私が船内で料理のいっとき、オートが外れたらコンパスを見て進路を修正して、オートパイロットを入れなおすという作業。
くうまはやってのけるんです。

セールのトリム(風に合わせて角度や大きさを調整すること)も好きにやらせてました。
Jr.ヨットのおかげで上手いのです。
副船長の座を早くも脅かす存在になりそうでしたが、あと10日ほどで目的地アルメリマールの予定ですからね。
なんとか逃げ切りました~(危ないとこであった 苦笑)



マジョルカ最後に目指したのは、リカルドの一番のお勧め、南部の海岸。
そこで久しぶりにバカンス気分を味わいました。
え?ずっとバカンスだろうって?
いえいえ、ほぼ3ヶ月旅をしてきて、のんびり泳いで夏休み気分に浸れたのは、イオニア海のLakka、ペロポネソス半島のエラフォニッソス島以来です。
船を置いて観光したりではなく、船旅らしくアンカーリングでのんびり泳ぐってことがなかなかできなかった旅だった気がする。

くうまは久しぶりに裸んぼでシュノーケリングしまくりです。
朝から晩まで、暇さえあれば海面をお散歩(笑)
泳ぐたびにおしりがポコポコ海面に出てくるのが可愛くて、各船から注目浴びてたりです。
8歳にしては背も低めで成長が遅いくうまだから出来ることとはいえ、こういうのが可愛く見えるのも今年が最後かなと母おもふ・・・(寂)


そしてバレアレス最後にどうしても寄りたかったのが、どろんこ島!
フォルメンテーラです。
「くーまくーま・旅のはなし」のトップ写真にもなってる、どろんこくーまは、ここっ。
写真が載せられなくて残念ですが。
またも、どろんこ君になって遊びました(笑)

ところで、このときですっ。
フォルメンテーラに到着してディンギーを降ろし、エンジンを付け、さてしゅっぱ~つ!
・・・と。
ディンギーエンジンがまたしてもかからない(涙)
もうね、開いた口がふさがらないとはこのことですってば(溜息)
ってか、驚きもしなくなってます(慣れって怖い 苦笑)
あと10日ですしね。
ディンギーは諦め、しょうがないから三人でせっせと泳いで上陸と乗船を繰り返しましたよぉ。
ひじょ~に疲れました。はい。
夕方まで海岸で砂遊びしているくうまに、夕飯だから船に戻れ~って誰が行くかで押し付け合いになること、しばしば(苦笑)
いい運動になりましたが・・・(ま、夕飯作ってる母は免れ、父が行く羽目になることが圧倒的だったかな)


さて、フォルメンテーラ島を後にしてからは脱兎のごとくです。
アリカンテのデニアでアンカーリングした後、マール・メノールではマリーナで少し骨休め。
そこから一気にアルメリマールへ。
この区間、東強風か西強風しか吹かないので、我らにとっては西が吹いたらアウトだったのですが。
数日は東が続くと予報にあったので、その間にとばかりに、またもオーバーナイト。
島々を渡り歩いてた時と違って、ずいぶん夜空が明るくなったことに気がつきながらの夜間航海です。
あの真っ暗な闇の中、幾千万の星の瞬きと自分だけなんて空間に身をおくことが、今後あるのだろうかとふと思う。
船体にぶつかって発光した夜光虫が作る、船の軌跡の青白い光を見ることは?
いやいや。
感傷的にはいくらでもなれるけど、そんな心の部分は見ないように先のことだけ考えることにしました。
見られなくなることを嘆いては、前へ進めなくなりますからね。
体験できたことに感謝せねば。
KUMA号を売りに出すのは悲しいけれど、今度は東洋で面白いことを探せばいいのです。
スパンと頭を切り替えるべき時が来たわけで。



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by tabikuma | 2009-12-30 23:36 | 09年 船旅(最後のクルーズ)

blog「くーまくーま。」より旅だけをまとめたものです。


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