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ジョアンとラウラの世界旅行 3

世界旅行だから、長いけどまだ続くんです。すみません(笑)

そして、インドネシアからマレーシアへ進んだ彼ら。
そこで、ジョアンがエンジニアの仕事をして、1年ほど住み着いたらしい。
船旅の良いところは、こんなことなのかもしれない。
家持ちで動いているし、電気は風とソーラー、最低限の水、わずかな燃料と食料を買うために少し働けば二人で食べていける。
だから、気に入った地に簡単に身を寄せられるのだ。
時間さえたっぷりあるならば・・・。


マレーシアの次は、インドかと思いきや。
インドは接岸禁止だとかで、インド洋を突き進み紅海の入り口のイエメンを目指した。
イエメンは、アラブ文明発祥の地であるらしい。
オイルマネーでビルが建ち並ぶ他のアラブ諸国に対し、発展が遅れている為、古い町並みがそのまま残っているのが面白いのだとか。
「ああ、建物が独特なんだよね?」というパパの反応に、そうそう!と嬉しそうに答えるジョアン。
どんなのだったか思い出せない私に、「砂糖菓子みたいでかわいい」と形容してくれたんだけど、よけいわからん(謎)
気になる方はググってみてください。
確かに、アイシングでレース模様にデコレートした角砂糖のような建物でした。
人も温かく人懐っこくて、おとぎの国の住人になったような気分だったそうな。

イエメンから先は、今話題の紅海を進むわけです。
でも、すでにかなり各国が対策を立てているのと、海賊は大きな商船を狙って、小さな船は相手にしていないらしく。
通過するときに集団で渡ったら、問題はなかったとか。
それでもやっぱり、その間はドキドキだったらしい。そうでしょうそうでしょう。

それで普通は早く紅海を抜けたいと思うものだけど。
なんと!彼らは途中でスーダンに立ち寄るのでした。
スーダンって、私はまったくイメージのない国です。
どんなところ?と聞いたら。
女性は目以外のすべてを隠して歩いていて、男性は腰に半月刀を下げて歩いてる、とても宗教色の濃い魅力的な国だとか。
とても優しく人情味溢れた人々で、何度か家に招待されてご馳走になるご飯は質素ながら、とても美味しかったと。

だけど、すべてが女性専用、男性専用に分かれていて戸惑うことばかり。
ラウラは、一応彼女達に合わせて、長袖長ズボンにしたけれど、北欧の船の女性は長ズボンだったけれど、暑いからとタンクトップを着ていたら、道でいきなり男性に腕中キスされまくったらしい(冷汗)
その男性の行動が理解しがたくて、「なんで?」と尋ねたら。
目以外の女性の肌を見たことがなかったから、興奮したのよって(驚)
普段禁欲を強いられすぎるから、かなり不健康な精神状態にあるんだと、ジョアンが言った。
だからって、通りすがりの人にそんなことするって、人間の分別はどこにあるのだ(焦)
と腑に落ちずにいたら、ラウラが言った。
「私、ヨーロッパだから、ヌードになるの大好きな人だったの。
でも世界は圧倒的に隠す派でしょ?
旅するうちに人前で裸になることがすっかり恥ずかしくなっちゃったの。
それが地中海に入ったら、あっちでもこっちでも普通に脱いでるじゃない?
でも私、あんまり久しぶりに裸を見たから、最初びっくりして凝視しちゃったの。
「えええ~あの人ったら、は、裸だわ!(赤面)」って。
スーダンの男の人の気持ちって、それに近いんだと思うの」
目以外見た事ないのに、いきなり女性の肌を目にして過反応しちゃったってこと?
うーん・・・でも腕だけでそんなことになるって、やっぱり恐ろしい話だ(スーダン行きたくない 冷汗)


そして次に向かった先は、ついにエジプト。
ピラミッド見た?って聞いたら、見なかったって。
「そんな気分にもならないほど早くこの国を出たいって思ってね」と。
どうやら、ポートポリス(港の警察)に散々嫌がらせをされた挙句、袖の下を要求されたらしい。
こういう中近東や東南アジアの警察や税関は、問題があるないは関係なく、金を貢ぐかどうかなのです。
絶対嫌だと拒めば、問題がなくてもいちゃもんつけて断られる。
金を払えば、小さな問題など目をつむってくれる、つまり越後屋と悪代官ワールド。
正論がまったく通じない世界を理解しないと前に進めない。
でも、クリアしたい数だけ足元を見られてたかられるのは、実際どれだけ悔しいことか。

ヨーロッパを目前にし望郷の念にかられたこともあって、世界を回ってて一番くじけたと言っていた。
ここを越えればヨーロッパなのに。あと少しでモラルのある世界に帰れるのに。
と思うと、嫌なことを我慢してまでその国を見ようという辛抱がきかなくなったらしい。
なんだかすごく頷いてしまいました。


脱兎のごとく抜け出したのは良いけれど、トルコ沿岸でチャーターヨットにぶつけられて修理するはめに。
それで、もっとチャーターヨットの多いエーゲ海をできるだけ避けて、クレタ島経由でシラクーサに直行で来たんだと言った。
私たちとまったく同じ理由でギリシャをぶっちぎってやんの~!、とまた盛り上がる。

これから先どうするの?と互いに聞きあいました。
我が家は、日本の生活の為に船はもう売るから実はこれが最後の旅なんだと話しました。
彼らも実は、船を下りて売りに出すんだと言いました。
5年も旅してると世の中は大きく変わっていて、しかも不景気で帰っても職はないから、船を売って何かをやる元手にするとジョアンが言った。
でも、不景気だから、しばらくは実家の畑で食いつなぐとラウラが言った。
2009年のスペインの失業率、17%ですからね。来年は20%越えると予想されてるし。
5%の日本とは比べ物にならない数字ですが、職を失っても畑があるから食べてはいけるって人が多いのです。


「今はもうとにかく早くバルセロナに帰りたいわ」とラウラは言った。
でも、こんな旅をしちゃうと、一日にかかるお金が最低限どれだけかわかっちゃったし。
Tシャツとビーサンで、生活にまるで支障ないことも知っちゃって、もう、何十倍ものお金を出してお洒落をするってことが馬鹿げてみえる。
それなのに。
地中海に入ったとたん、街にはおしゃれな女の人があふれてて。
すると自分の格好を気にしたり、ショーウインドウの服をつい見ちゃう自分がいるのよ。
戻ったら倹約生活なのに、街では周囲の目があるから、どうしたって服に気を配らなきゃいけないし。
「そう思うと、バルセロナへ戻ることに躊躇いを感じるのよね」とも言った(苦笑)

それはまったくもって、去年の私の悩みそのもの。
「コスタ・デル・ソルの田舎暮らしから日本の街生活へ」で、実際に体験しました。
夏以外にビーサンで電車乗るのが恥ずかしかったり、着古したTシャツと短パンじゃどうも居心地わるいとか。
「しょうがない。一応着替えるか」って行為が、面倒に思える時期もあった。
それが、やるべき項目の中で「身だしなみに気を使う」の優先順位が上がってき。
比例してお金も使ってる。
それは最初、罪悪感であり情けなさだったのですが、今はわくわく感に変わってます。
ラウラも「ああやっぱりそうなんだぁ。私もきっとそうなるんだわ」と言って、二人でちょっと苦笑。
彼らとの長い長い昼食会が終わりました。

彼らの世界旅行を聞いてるうちに、すっかり私たちも旅をした気分になり。
「KUMA号で世界一周」の夢は昇華したのであった。
これで思い残すことなく、KUMA号売れます(爆)




このお話がなかなかまとまらなくて、記事の更新がスタックしてました。
ああ、やっと終わったああ。

今後テンポ良く更新できることを祈ります。
が、昨日ギリシャ版から日本語OSに入れ替えたら、恐ろしいことに2009年の船旅の写真が消滅してしまいました(号泣)
今後は、写真がない記事となります。
せめて、今まで記事を更新してあってよかったです(涙)




by tabikuma | 2009-10-27 12:00 | 09年 船旅(最後のクルーズ)

blog「くーまくーま。」より旅だけをまとめたものです。


by tabikuma