6000年前の文明。
2009年 07月 04日
マルタに到着した日、ベンチでにこにこ私たちに声かけてくるおじいさんがいました。
「どこ行きたい?市場か?レストランか?」
変な人だなあと思って、遠巻きに見てたら、タクシーの運ちゃんらしいとわかりました。
声をかけてくるタクシーは97%ぼったくりなので、乗らないことにしてる我ら。
なのに、毎日顔あわせると喋りかけてくるのです。
その笑顔が素朴で、4日も毎日顔をあわせていると、用事があったら彼にと思うようになってきました。
だって、すごくヒマそうで、金儲けじゃなく暇つぶしにタクシーやってるように見える。
マルタ5日目は、本当なら出航予定でしたが。
予報より風がやむのが遅れてい、もう一日島に残って出航は一日延期と決定。
ひょんなことで予定が空いてしまった一日となりました。
よし、遺跡に行ってみよう!
おじいさんと交渉してみよう。
50ユーロ以内なら頼もうと決めてたら、30ユーロで往復してくれるとのことで(安!)
「もうちょっと払ってくれたら、近くの漁村も行ってあげるよ」と言うので、彼に任せることに。
で、マルタ島南端の漁村でお昼ごはんにしました。
至る所でケイパーが蕾をつけてました。
ケイパーは、桃の花のようにふっくら繊細でかわいい花なのですが、咲く前に蕾を収穫して塩漬けにしちゃうわけです。
サラダには、やっぱりケイパーがたっぷり。
新鮮なケイパーの塩漬けは、しょっぱくなくて美味しいっ。
お魚のスープ。お米入りでリゾットのようでした。
さて、先を急ぎます。
たどり着いたのは、HagarQim遺跡と、Mnajdra遺跡。
B.C.4000年の巨石文明です。
今から6000年前ですよっ!
一番背の高いものは5.2mあるそうです。
一番重い石は20t、横幅6.4m×縦3mあるそうで。
入り口です。
こうして見ると石のでかさがわかるでしょ?
これは内部の各部屋を仕切る入り口。
くり抜いているんですね。
こうして、ドーム型に石を積んでいたそうです。
この小さな島が見えるように建っています。
青い海にこれだけが隆起した、この不思議な形の島。
海岸線をドライブ中にも、妙な存在で気になったのですが、二つの遺跡群はこれが見えるように建っていました。
きっと6000年前の人達は、この島に神様がいると思ったのでしょうね。
今回の旅で、写真を撮ることに目覚めたくうま君。
このポーズに、つい笑ってしまう私です(ぷっ)
Mnajdra遺跡は、5分ほどさらに海の方に下った所にありました。
こちらは、もっと複雑な構造に、小型の石を積んだ壁などもありました。
天文観測をした神殿だそうで、春分と秋分の時にちょうど祭壇を太陽の光が射抜くよう作られてました。
春分と秋分に光が射すよう作られた遺跡は数多くありますが、「6000年前に」というのが、やっぱり驚異的でしょう。
一年を365日と認識して、正確に日数を計算していたことがわかります。
太陽歴の始まりはエジプトと言うのが定説ですが。
その遙か昔に太陽暦の下地ができていたということです(驚)
3万年前の原始人が刻み目をつけたオオカミの骨が見つかってるそうです。
そう考えると、6000年前にはかなりの数の認識をしていたのでしょうね。
「紀元前」という言葉に、つい「大昔」的イメージを持ちますが、2年前のカルタゴの遺跡で完全に翻され。
今回は「6000年前」という数字に「原始」と侮りを持っていましたが、文字がないだけで、くうまより数を高度に認識してたんじゃないだろうか(その比較がそもそも失礼? 苦笑)
比較対象物が写真を撮ってるところ(爆)
いや、そういうことではなく、ここが入り口(笑)
至る所に祭壇があります。
こちらは、石を積み上げその後、木の屋根を作ったらしい。
これらの巨石は、たくさんの丸石を使って転がして運んだとか。
石を立てて屋根を作るのではなく、屋根を作ってから掘っていくそうですが。
巨石を立てる時、きっと何度かは倒れたに違いないと想像できます。
何人も死んだんだろうなあ。
それでも、作りあげようとするのだから、執念に近い。
アルタミラの洞窟を実際に見た時もそうでしたが、その大きさとパワーには素直に圧倒されます。
この遺跡にも同じものがあって。
「形にしたい」というその時の人々の思いが、今もこの遺跡に染み付いているというか。
今のものには感じ得ない、プリミティブパワー。
やられます。
来てよかった~って、溜息が止まりませんでした(脱帽)
で、これが、運転してくれたおじいさんっ。
今日一日、とても楽しかったです。ありがとうっ!
「どこ行きたい?市場か?レストランか?」
変な人だなあと思って、遠巻きに見てたら、タクシーの運ちゃんらしいとわかりました。
声をかけてくるタクシーは97%ぼったくりなので、乗らないことにしてる我ら。
なのに、毎日顔あわせると喋りかけてくるのです。
その笑顔が素朴で、4日も毎日顔をあわせていると、用事があったら彼にと思うようになってきました。
だって、すごくヒマそうで、金儲けじゃなく暇つぶしにタクシーやってるように見える。
マルタ5日目は、本当なら出航予定でしたが。
予報より風がやむのが遅れてい、もう一日島に残って出航は一日延期と決定。
ひょんなことで予定が空いてしまった一日となりました。
よし、遺跡に行ってみよう!
おじいさんと交渉してみよう。
50ユーロ以内なら頼もうと決めてたら、30ユーロで往復してくれるとのことで(安!)
「もうちょっと払ってくれたら、近くの漁村も行ってあげるよ」と言うので、彼に任せることに。
で、マルタ島南端の漁村でお昼ごはんにしました。
新鮮なケイパーの塩漬けは、しょっぱくなくて美味しいっ。
さて、先を急ぎます。
たどり着いたのは、HagarQim遺跡と、Mnajdra遺跡。
B.C.4000年の巨石文明です。
今から6000年前ですよっ!
一番重い石は20t、横幅6.4m×縦3mあるそうで。
くり抜いているんですね。
海岸線をドライブ中にも、妙な存在で気になったのですが、二つの遺跡群はこれが見えるように建っていました。
きっと6000年前の人達は、この島に神様がいると思ったのでしょうね。
このポーズに、つい笑ってしまう私です(ぷっ)
Mnajdra遺跡は、5分ほどさらに海の方に下った所にありました。
春分と秋分に光が射すよう作られた遺跡は数多くありますが、「6000年前に」というのが、やっぱり驚異的でしょう。
一年を365日と認識して、正確に日数を計算していたことがわかります。
太陽歴の始まりはエジプトと言うのが定説ですが。
その遙か昔に太陽暦の下地ができていたということです(驚)
3万年前の原始人が刻み目をつけたオオカミの骨が見つかってるそうです。
そう考えると、6000年前にはかなりの数の認識をしていたのでしょうね。
「紀元前」という言葉に、つい「大昔」的イメージを持ちますが、2年前のカルタゴの遺跡で完全に翻され。
今回は「6000年前」という数字に「原始」と侮りを持っていましたが、文字がないだけで、くうまより数を高度に認識してたんじゃないだろうか(その比較がそもそも失礼? 苦笑)
いや、そういうことではなく、ここが入り口(笑)
これらの巨石は、たくさんの丸石を使って転がして運んだとか。
石を立てて屋根を作るのではなく、屋根を作ってから掘っていくそうですが。
巨石を立てる時、きっと何度かは倒れたに違いないと想像できます。
何人も死んだんだろうなあ。
それでも、作りあげようとするのだから、執念に近い。
アルタミラの洞窟を実際に見た時もそうでしたが、その大きさとパワーには素直に圧倒されます。
この遺跡にも同じものがあって。
「形にしたい」というその時の人々の思いが、今もこの遺跡に染み付いているというか。
今のものには感じ得ない、プリミティブパワー。
やられます。
来てよかった~って、溜息が止まりませんでした(脱帽)
今日一日、とても楽しかったです。ありがとうっ!
by tabikuma
| 2009-07-04 16:44
| 09年船旅